BlinkというWebKitフォークの話がやってきた。Googleにはエイプリールフールに発表してほしかったね。イースターで祝日だからしょうがないか。
GoogleのWebKitにまつわる話は2010年くらいにマウンテンビューで聞いたことがあるんだけど、Chromeチームはマージに非常に苦労しているという印象だった。だからフォークしてしまうってのはGoogleにとっては非常に正しい判断なんだろうなとは思うし、Googleの抱えている人の数からしてみればWebKitに固執する必要はなく、新しいレンダリングエンジンを投入するだろうなとは思ってたから、一年遅いなってのも印象でもある。
それよりもだ。興味があるのはレンダリングエンジンとかじゃなくて、WebKitというオープンソースプロジェクトの今後だ。実際WebKitはいろんな人たちが関わっているプロジェクトではあるけれど、
Googleのチェックイン数が群を抜いてるものでもある。そこからGoogleが抜けることになるとは思うんだけど、ここからWebKit発のイノベーションが消えてしまうのかどうかが気になるところ。今後AppleとかSamsungがどうこのプロジェクトをドライブするのかが見もの。
WebKitは企業がOSSに参加しているものとしていい代表例の一つでもあったとは思うんだけど、実質企業コントロール化されたOSSプロジェクトがメインスポンサーを失うとどうなるのかといういい例になる気がしてる。MeeGoとかも末路はね。。。(Tizenは後継と言ってるけど、実際のところほとんどのコードを破棄してプロジェクトの新規作成に近いので後継と言う表現は間違ってると思う)
FirefoxというかGecko自体も (レイオフの結果) Netscapeというメインスポンサーが抜けた後、現在の形 (Mozilla FoundationからMozilla Foundation / Corporationという形) になるまで非常に苦労をしたわけだし。
あと、ここはLunascapeあたりにWebKitとBlink内蔵ブラウザを期待するんで頑張ってね。BlinkはAPI固まらなそうでChromium以外は苦労しそうだけどさ。